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こういうのもありかな、と。


■内容■

FF13シド→ライ。
10章終わってないと意味不明かも。


ことの発端は、私の脳内設定でやたら不憫なライトさんにも矢印を向けてあげたい!と思ってしまったことなんですが。
シド准将、何故か激しくウザイ人になってしまった。
こんなんだったら矢印向けられてなくていいよねライトさんゴメンねライトさん。

ところでシド准将はライトニングをファロン軍曹呼びだったと思うんですけども、ライトニングがシド准将を呼んでるシーンってあっただろうか。
みんなレインズって呼んでるからとりあえずそうしてみたけど、准将呼びも捨て難かった……
直属ではないにしろ上司に当たる人だし、階級呼びもあり得るよね。


+ + +

これ書くに当たって公式の情報が欲しくて色々探しました。
で、公式の小説読んだ。楽しかった!
実は発売前にも読もうと思ったんですけど、内容が分からなくて読むのやめちゃったんですよね。ゲームやってからだと分かりやすかった。
てかあれ、ライトさん、ホープに会ったら分かると思うんだけどな。
そしてセラは18歳か。進学が決まってるのに結婚とかどういうこと。

しかしどうしよう、小説、続き見たい。
買うべきか。

+ + +


「久しいな、ファロン軍曹」
来た。
聖府警備軍リンドブルム。飛空艇内の通路で背後から掛けられた声に、ライトニングは密かに息を吐きながら立ち止まった。
ホープの自宅、商業都市パルムポルムのエストハイム邸にてPSICOMの襲撃を受けたのはつい先程のこと。ライトニングたちのその窮地は、PSICOM隊員に扮し現れた騎兵隊の面々によって救われた。
その騎兵隊を束ねているのが、声の主。
「レインズ」
世話になった。
振り向いて言おうとしたその時、不意に腕を掴まれ、引き寄せられた。
「──無事でよかった」
頭の上に声が落ちる。抱き締められているのだと気付いたのはその直後で、ライトニングは急いでレインズの胸を押した。
「レインズ。放せ」
「つれない言い草だ。心配していたんだよ」
「ふざけるな。人目を考えろ」
「誰も来ないよ。この先にあるのは私の部屋だけだ」
ライトニングは瞳を細めた。
部屋を用意してあるから休むといい。そう言われて、指示されたこの区画にやってきたのだ。
「謀ったな」
「人聞きの悪い。君の友人たちを案内した区画には、もう空きがないんだ」
「だからといって」
「そう噛み付くな。旧交の誼だ。積もる話もある」
「私にはない。スノウやファングから事情は聞いているだろう。それで全てだ」
「ファロン軍曹」
レインズが苦笑めいた笑みを浮かべた。
「随分とつれないことを言うね」
滑らかな革の手袋をはめた手が、ライトニングの剥き出しの肩を叩く。笑んだ唇が、耳許に囁いた。
「一時は、この腕に身を任せてくれた君だというのに」
かっと、頭に血が上る。
髪から項までを指先で撫でて、レインズはライトニングの顔を覗き込む。その瞳を、睨み返した。
「勘違いするなよ」
「勘違い?」
「ミドルスクールを出ただけの一兵卒の小娘が、准将──あの時はまだ大佐だったか。そんな人間を相手に、逆らえたと思うか」
「君が泣いて嫌がりでもしたら、無理強いはしないつもりだったよ。だが、そうはしなかっただろう」
「よく言う」
嘯かれ、ライトニングは、は、と嘲笑を漏らした。
「出来ないと知っていた癖に。私は、そうでもしなければ、妹を守ってやることなんて出来なかった」
「付け込んだことは認めよう。だが、そこまでをしてしまった私の気持ちも酌んではくれないか?」
「盗人猛々しいとはこのことだな」
無人の通路に、吐き出した声が木霊する。
残響が消えたその時、レインズが口を開いた。
「妹さんは、大変なことだったね」
本当にそう思っているのか。
淡々とした口調が疑わしい。胡乱げな顔のライトニングに、レインズは宥めるように手のひらを向けた。
「心配しなくていい。妹さんは丁重に保護している」
「会わせろ」
「ここにはいないよ。彼女をビルジ湖畔で回収したのは我々の部隊だが、すぐにPSICOMの管理下に置かれてしまったからね」
「それで、丁重に保護しているなどとよく言える」
「丁重に扱わないわけがないだろう。下界のルシ、そのクリスタルだ。PSICOMの連中、色めき立っていたよ。謎を解明する手がかりになると」
「セラは道具じゃない」
「残念だが、今のコクーンに、彼女を人だと認める人間はほとんどいない」
「っ……!」
反射的に、手が出た。しかしその手は容易に捕らえられ、体ごと壁に抑え付けられてしまう。
「君もだよ、ファロン軍曹。今の君は、コクーンの敵。人間の敵と恐れられる存在だ」
「そんなこと、言われるまでもない」
向かい合うレインズから顔を背け、吐き捨てる。ライトニングを見下ろして、レインズが疑わしげに眉根を寄せた。
「ファロン軍曹。君は、本当にルシなのか?」
「嘘を吐いて何になる」
「印を見せてくれ」
ライトニングは、思わずレインズの顔を見た。
「……何だと?」
「腕や脚にはないようだな。どこにある。服の下か」
「なっ……放せ!」
レインズの手が服の金具に掛かる。藻掻いたが、抵抗を物ともせずレインズは目的を果たした。
「っ──」
ひやりとした外気が、肌に触れる。目の前で、深い闇のような髪が流れた。朝靄に霞んだ砂漠のように薄い色の瞳が、無遠慮に視線を注ぐ。
「……これが」
感嘆めいた声が漏れる。
為す術もなく晒される屈辱に、ライトニングはぎり、と唇を噛んだ。
「本当に、ルシなのだな」
レインズの指先が、印に触れた。
かつて、手袋越しではなく、そんな風に触れられた。記憶が呼び起こされて、羞恥と怒りに眩暈がする。
「恐ろしいか」
せめて一矢。
絞り出した声に、レインズが、視線だけを動かしてこちらを見た。
「恐ろしい?」
「私が、今にもシ骸と化してあんたを襲うかも知れないぞ?」
「まだ猶予はあるだろう」
レインズが、ライトニングに刻まれた烙印を改める。
「ファングから聞いている。この槍のような矢印が徐々に増えて、最後には赤い瞳が開くそうだな。まだ、瞳が開くようには見えない」
冷静な切り返しに、ライトニングは鼻白んだ。
「あんたもルシとファルシのお伽噺で育ったコクーンの人間だろう。ルシの印が忌まわしいとは思わないのか?」
「そうだな」
面白くもないだろうライトニングの言葉に、レインズは何故だか唇の端を上げた。
「私はコクーンを愛してやまない。下界のファルシやルシは憎むべき存在だと、教えられてもきた。だがそれでも、君をコクーンの敵とは思わない」
「何故だ」
「守るのだろう? コクーンを」
それに。
レインズが言葉を切る。それきり続きがないのを訝って見上げると、レインズは、ライトニングを見下ろして微笑んだ。
「忌まわしいなどと、とんでもない。むしろ福音だ。この私が、君を導けるのなら」
「……レインズ?」
その微笑みがどこか歪んでいるような気がして、ライトニングは理由を探した。
しかし、見当たらない。
それを見つける前に、見つかることを拒むかのように、温かく暗い闇がライトニングを包む。
「君が下界のルシとは。何という巡り合わせだ」
感情のない囁きは、嘆き。それとも、喜び。
どちらなのか、それも、ライトニングには分からなかった。
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