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嵐が去って。

+ + +


(ここからストーリーネタバレ)


+ + +

地上の木箱がクッションになり、とりあえず命拾いしたスノウ。
意識を取り戻すや、ホープを抱えて逃げようとします。けれどその時、落下の衝撃で痛めたのでしょう、体に痛みが奔りスノウは膝を突いてしまいました。
顰めた顔を上げた先に、折りたたみナイフが落ちているのに気付きます。
ナイフを拾い、スノウは、歩き出しました。

しばらくして、背中に背負ったホープが気が付きました。
「なんで」
自分が背負われていることに驚くホープ。
「義姉さんに、守れって言われたからな。それに……ノラさんにも」
ホープを背負ったまま歩き続け、スノウは言います。
「ノラさんは、俺のせいだ。俺がバカで巻き込んだ。謝るよ。償わせてくれ」
「償えないって、言ったのに」
「お前、言ったよな。言い訳にして逃げてるだけだって。あれ、効いたわ。──俺の責任は俺が背負う。絶対に、償う」
言葉に詰まったホープに、スノウは折りたたみナイフを渡します。
「償う方法探すから、少しだけ時間をくれ。駄目だったら、お前の気の済むように責任とる」
スノウの言葉に、ホープは呟きました。
「……あんたに責任とらせても、母さんは帰ってこないよ」
「……ごめん」
「最初から分かってたんだ。でも、誰かのせいにしないと戦えなくて」
「誰かじゃなくて、俺のせいだろ」
そこで、不意にスノウの足が崩れました。背中から降りたホープの元気そうな姿を見て、スノウは苦笑します。
「何だよ……立てるじゃねぇか。俺も……少し休んだら……」
壁に漸う寄り掛かるスノウの、表情が強張ります。
空から飛びかかってきたのは、鳥のような敵。
「早く逃げろ! こいつは俺が……」
ホープを逃がそうとするスノウ。しかし、敵の一撃で弾き飛ばされ、意識を失ってしまいます。
「無理ばっかして……バカじゃないか」
ホープは、武器を手に、敵を見上げました。
「あんたが死んだら、償えないだろ!」

+ + +

一人敵に立ち向かうホープ。
騒ぎを聞きつけてライトニングとファングが駆け付けてきます。二人と共に、敵を撃破。
「ライトさん。これ」
ホープはナイフをライトニングに渡しました。
「ノラ作戦、失敗です」
スノウとの経緯を察したのでしょう。ライトニングは、笑みを浮かべるホープを抱き締めます。
「お前は、私が守る」
「僕も、ライトさんを守りたいです」
返された言葉に、ライトニングは笑って、ホープの額をつつくのでした。

+ + +

そしてついに、ホープの家に辿り着きます。
扉の認証でしょうか、何やら操作して、そのまま佇むホープ。扉が開いて、父親が出てきました。

経緯を聞き終えて以降、頭を抱えて黙り込んだままの父親。
「あの……」
ホープは、そっと立ち上がりました。
「あっち行ってる。少し休んだら、すぐ出てくよ。ルシを匿ったら、父さんも──」
その言葉に、父親は驚いたように顔を上げました。
「バカを言うな。お前の家はここだ」

別室で治療を受けていたスノウ。目を覚まして起き上がりました。
「寝てろよ」
付き添っていたライトニングが声を掛けます。その手にはナイフがありました。
「お守りは取り上げたのか」
「ホープが返してくれたんだ」
もう必要ないらしい。
その言葉に、スノウは感慨深げに呟きました。
「そっか」
「重かったんだ。セラがああなって……思い出が重くて、今まで逃げていた」
ふと、ライトニングは居住まいを正します。
「その……すまなかった」
「……何が?」
きょとんと聞き返すスノウ。
「色々だ」
気まずげに顔を逸らすライトニング。スノウは、に、と笑いました。
「本当の名前を教えてくれたら、許してもいいな」
「セラに聞けよ」
軽口を叩いているところに、ホープがやってきました。
「父さんが、話したいって」

+ + +

居間で、スノウはホープの母親の一件について話しました。
「俺の責任です。すみませんでした」
床に土下座するスノウ。そのスノウに向かい、ホープの父親は静かに尋ねました。
「妻は、何か言っていただろうか」
「ホープを……ホープ君を、頼むと」
じ、とスノウを見つめる父親。
その頭が、ゆっくりと下がりました。
「息子が、世話になりました」

+ + +

はー。
スノウとホープ、ホープと父親、ついでにスノウとホープの父親。の間のわだかまりがなくなりました。
お父さん、いい人じゃないか。ホープ、何で嫌いだったんだろ。マザコンだから?

さておき、今回のツッコミどころはここですね。
ホープ、スノウの背中から降りろ。
話はそれからだ。
スノウも苦笑してるけども、どう見てもスノウの方が重傷です!

これで終わろうかと思ったけど山場がなくてつまんないので続き行きます。

+ + +

これからどうすべきか。
「聖府はファルシの言いなりなんだ。聖府を倒してコクーンを守る!」
言ったスノウを、ホープの父親は懐疑的に見つめます。
「倒していいのかね」
ルシが聖府を倒したら、皆ますます下界を恐れる。そして果ては市民同士でルシ狩り。
ファングが苛ついたように声を上げます。
「じゃあルシは黙ってやられろってのか? 他人事だと思って」
「もう他人事ではないね。今や私も君らの側だ。ルシを匿うコクーンの敵だよ」
何をすればいいか、みんなで考えようじゃないか。
ホープの父親が言った、その途端。
屋敷の灯りが消え、屋根のガラスが割られて聖府軍が襲いかかってきました。

やってきたのはロッシュ中佐率いる一団。
兵の前に傷ついた生身の姿を晒し、ルシは恐ろしいものじゃない、コクーンで生まれ育った人間なんだと訴えるスノウに、しかしロッシュは冷たく言い放ちます。
「民衆が望んでいるのだ。君たちルシの処刑を」
ルシ殲滅の指令が下ると思われたその時、兵士たちの間で騒ぎが起きました。
発煙筒から立ち上る煙に紛れ、ロッシュ中佐が、兵の一人に撃たれました。

混乱の中、飛空艇から降り立ち、スノウたちの方へとやってくる兵士が一人。
「よぉ、ファング。迎えに来たぜ」
その正体に気付いて、ファングが笑みを見せました。レインズ准将の部下が、助けに来てくれたのです。
「さぁ、乗った乗った」

+ + +

一方その頃、夢の街ノーチラス。
サッズとヴァニラは、遊園地のような街並みを楽しげに見て回っています。
と、その時、街のモニタに、ライトニングとホープがパルムポルムに侵入した際の映像が映し出されました。
「人質なんか、ルシと一緒に吹っ飛ばしちまえばいいのに」
「ルシに近付いたんだから、どうせみんなパージだよねー」
周囲の、他人事のような心ない言葉。
「行こうぜ」
俯いたヴァニラを促し、サッズはその場を後にしました。

ノーチラスの一角に、チョコボのいる広場がありました。
懐かしい大地の匂いに、笑顔を見せるヴァニラ。サッズも表情を緩ませます。
「いつか一緒に来ようって、ドッジと約束してたんだ。これで、チョコボの話をしてやれる」
そしてサッズは、ヴァニラに言いました。
「俺は、軍に投降する。軍の奴らも鬼じゃねぇだろ。処刑の前にドッジに会って、チョコボの話をしてやれたら思い残すことはねぇ」
「そんな……待ってよ!」
「すまんな、ヴァニラ。おっさん、疲れちまったんだ」
突然の、思い掛けないサッズの言葉に、驚くヴァニラ。
思い止まらせようと、必死に言葉を探します。
「……復讐は? ドッジくんがルシにされたのは下界のせいで……仕返しするまで死んじゃ駄目だよ! ──エウリーデの事故、私、犯人のルシを知ってるの」
「本当か!?」
肩を掴んだサッズを、ヴァニラは見つめました。
「あの事故を起こしたのは……」
ヴァニラが言いかけた、その時。
広場を見下ろす高台から聖府軍が発砲してきました。
「どこに隠れてやがった!」
二、三発ばかり撃ち返して、サッズはヴァニラを促しその場から逃げ出しました。

+ + +

聖府軍とやり合いながら、二人は逃げます。
振り切ったか。
思ったその時、サッズの髪から飛び出したチョコボのヒナ。飛んでいく先を、サッズは見やりました。

「つかまえた」

そう言って、自分の足に抱きついてきたのは、PSICOMに保護されているはずのドッジでした。
「……ドッジ!?」
驚くサッズの顔が、更なる驚愕で覆われます。
サッズの目の前で、ドッジがクリスタルへと変化してしまったのです。
「ドッジくんの使命は、『下界のルシを捕まえる』という使命だったようですね」
現れたのは、PSICOMのナバート中佐。かつて、ボーダムでサッズ親子を見守っていた女性です。
「分かりにくい映像ですけど」
ショックを受け呆然としているサッズに、ナバート中佐は何やら見せました。
そこに映るのは、エウリーデ峡谷に侵入したヴァニラの姿。
使命とかどうでもいいよ。訴えるヴァニラを、ファングは諭します。
うちらはコクーンの敵だ。だったら敵らしく、聖府のファルシをぶっ壊せば、まともなルシに戻れるかも──
二人が聖府のファルシに向かい武器を構えたその時、現れたドッジ。
聖府のファルシの、突然の爆発。
ドッジの手に刻まれた、印。
「……いやぁっ!」
自ら告白するつもりだった罪を見せつけられ、ヴァニラはたまらずその場を逃げ出します。
ナバート中佐はサッズに向かって微笑みました。
「処刑の前に、ご自身の手で仇をとっては?」

+ + +

ぞくっとした。
端折りすぎで全く伝わってないでしょうけれど、ドッジ登場にはぞくっとした。
中佐の台詞の前に、使命が何だったのか分かってしまうのですよねー。ううぅこの演出すごい。
そして中佐のSっぷり、ぱねぇ。
ていうかファルシ、つまらない用事でルシ作り過ぎじゃないですか。

さてさて、三度登場のロッシュ中佐。
……うーん。
この人、角度がいいとすごいいい男に見えるんだけどなぁ……
その角度でなければダメか。ダメなのか。

ところで、ヴァニラの事情が分かってきてから、ヴァニラが可愛くて可愛くて仕方ないです。
あのわざとらしい明るさは、ルシの使命から逃げたかったんだな、とか。
しょっちゅう逃げよう逃げよう言ってるのも、まぁ本心だったんだな、とか。
ファンタジーの登場人物ってやたら打たれ強いけど、16、7の女の子(ヴァニラが何歳なのかは知りませんけどこれくらいだよね?)がいきなり重い使命背負わされたら、これが普通の反応だよな、なんて。
そんなヴァニラとサッズの、復讐にも発展しかねない危うい関係ってのが、これまた美味しい。
そんなわけで、ノーチラスの、サッズとヴァニラのデート。
ものすごく楽しかったです。(いい笑顔)(これが言いたかった)

さて、こちらもとても美味しかった関係のスノウとホープですが。
和解の後、ホープが、飼い主を慕うわんこのようで。
ホープ、スノウに懐きすぎ。
それはそれで可愛いけども、なんてーか、こう。
……。
ヤンデレホープ、帰ってきて!!(えぇ
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