忍者ブログ
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

面白くなってきたよ。

+ + +


(ここからストーリーネタバレ)



+ + +

ガプラの森を抜けると街が見えました。
「パルムポルムだ」
懐かしい故郷に、ホープは嬉しそうな声を上げます。
「街に着いたら、家に寄っていこう」
ライトニングの提案に、ホープは拒否感を露わにしました。
「嫌ですよ。家に帰ったって、父さんしかいないし」
あの第11日。
花火大会のためにホープ母子はボーダムを訪れていましたが、父親は、仕事でしょうか、一緒には来られませんでした。
おそらくは普段から家庭を顧みず、母に苦労を掛けてばかりの父親に、ホープは嫌悪感を抱いている様子。
しかしライトニングは、そっと言いました。
「母さんのことを、伝えてやれ」

+ + +

ライトニングたちとは別の方向へ逃げたサッズとヴァニラ。その頭上を、軍の飛空艇が飛んでいきました。
「あっちはパルムポルムか。……姉ちゃんたちが軍を引きつけてくれたかな」
ライトニングたちが気になる様子のサッズ。ヴァニラが問い掛けます。
「どうする?」
「どうするって……今更どうしようも……」
歯切れの悪いサッズを、ヴァニラは困ったように見つめました。
ホープがライトニングの後を追っていってすぐ、聖府軍の爆撃で通路が寸断されました。
助けに行くべきか。サッズは迷いました。しかし、
「逃げよう? 私たちが行っても、逆に足手まといになる」
そう言って、ライトニングたちを見捨てる決断をしたのはヴァニラでした。
「──うん。逃げよう? 軍と逆の方向に」
今回も、ヴァニラは逃げることを提案します。そしてサッズは、それに乗るのです。
「逆方向ってぇと、ノーチラスか」

そして二人は逃げ続けます。
どうも元気のない様子のサッズに、ヴァニラは問い掛けました。
「サッズのこと、聞いてもいい? 家族は?」
「……ドッジって名の、息子が一人な」
ルシになった身ではもう会えない。
呟くサッズを、ヴァニラは励まします。
「ルシでも、サッズはお父さんでしょ!」

+ + +

第11日のボーダム。
サッズとドッジの親子が、花火を見ています。この日の夜、ボーダムでは花火大会が行われていました。
花火に願い事をすると叶う。そんな伝説を信じているのでしょう、何やら真剣に祈るドッジ。
「願い事か?」
訊いたサッズに、ドッジは頷きます。
「とうちゃんが元気になりますようにって。父ちゃん、最近元気ないから」
その言葉に、打たれたような顔をするサッズ。
笑顔を作って、ドッジを肩車しました。
「そ~ら、願いが叶ったぞ! 父ちゃん、元気になった!」
「とうちゃんは、なんて願い事したの?」
「それは……父ちゃんだけの秘密だ」
幸せそうに過ごす親子の姿を、PSICOMの女性が、そっと見守っていました。

時は少し遡って第5日、エウリーデ峡谷。
サッズ親子は、ドッジの希望で聖府のファルシの見学施設にやってきていました。
ところが少し目を離した隙に、サッズはドッジを見失ってしまいます。
「ドッジ!」
サッズはドッジの名を呼んで施設内を走り回りました。
その頃、一人ベンチに横たわるドッジ。その手を、──ヴァニラが。握っています。
近付く、サッズの声。ヴァニラは立ち上がります。そして、同行者──聖府軍の、ルシの刻印を持つ女性と共に、その場を立ち去りました。
「ドッジ!」
ようやく見つけた息子に、サッズは駆け寄ります。
「大丈夫か? 痛いところはないか?」
ドッジの体をあちこち調べるサッズ。
と、ドッジの手──ヴァニラが握っていたその手に、不思議な印が刻まれているのに気付きました。

+ + +

「下界の奴らに襲われて、身を守るため、聖府のファルシは居合わせたドッジをルシにした。その後はPSICOMに保護されて、検査、検査さ。それでもドッジの使命ははっきりしなくてよ」
『下界のルシを探せ』か、あるいは『倒せ』、か。どちらにしろ、ドッジのような少年には無理な話です。
ドッジは下界の力を感じ取れるらしく、ボーダムの異跡のファルシを見つけたのもドッジでした。
「ドッジには、戦う力は何一つない。だから、パージ列車に乗った。あいつの使命は下界のファルシを倒せってことなんだと思って、代わりに使命を果たそうとして……このザマよ」
サッズは胸のルシの刻印を見下ろしました。
「ドッジの使命が『下界のファルシを倒せ』だったら、もしかしたら今頃はクリスタルかもな」
自らがルシになる原因となったファルシ。サッズは、その下界のファルシを倒しています。
「だがもし、『下界のルシを始末しろ』って使命だったら──俺たちが死ななきゃ、あいつはシ骸だ」
サッズの手が、腰の銃に伸びます。
ゆっくりと、上がる銃口。
「……殺すの?」
ヴァニラが、僅かに怯えたように、訊きました。
と、銃身に舞い降りる、チョコボのヒナ。
ヒナは、ふるふると首を振りました。
「……にっちもさっちもだ」

+ + +

辿り着いた街、ノーチラス。
「あそこから船に乗るんだ」
降られた雨を避けた軒下。
ヴァニラが口を開きます。
「サッズは、下界が憎い?」
「そりゃそうだろ。俺たちをこんな目に遭わせやがってよ」
即答したサッズはしかし、昔はそうでもなかったけどな、と笑います。
「聖府の奴ら、下界のファルシだのルシだの、脅かすばっかりで証拠の一つも出しやがらねぇ。何か企んでるんじゃないかって思ったさ。……自分が巻き込まれるまではな」
段々と、肩を落とすサッズ。
「……考えてみりゃ、パージが始まったのは、ドッジが下界のファルシを見つけちまったせいかもな」
「違うよ!」
ヴァニラが弾かれたように叫びました。
「悪いのは……悪いのは、全部……」
「そうだな、悪いのは全部下界から来たバカどもだ」
サッズの言葉に、耐えかねたように立ち上がり、ヴァニラは雨の中へと飛び出しました。
「風邪ひくぞ」
ヴァニラの心の内など、ましてやヴァニラとドッジが(目的は不明ですが)接触していたことなど、サッズは知りません。そしてヴァニラは、あの時の子どもがサッズの息子だと、この時知ったのでしょう。
サッズの、普段通りの呑気な口調に、ヴァニラは顔を雨粒に濡らしながら笑いました。
「ひかないよ! ……バカだもん……」

──涙で誤魔化すなんてダメだって思ったけど、思えば思うほど、止まらなかった。


+ + +

はー。
ここまで私、全くサッズについて触れてこなかったんですが。
すごいなこの人ある意味主人公じゃんか。
ライトニングもスノウもヴァニラも主人公だけど。
ホープだけが、ちょっと巻き込まれ感強いな(笑
セラの時に、他人に下駄預けただけで使命クリアなのか、と書いたんですが。
何かそれでいいっぽいですねサッズの話を聞く限り。

ちなみにあれです、サッズ親子を見守っていたPSICOMの人が、アーシェもとい園崎未恵嬢。
公式を見る限り、Sなんですね!(違)
この時点では台詞、微笑ましそうに「ふふ……」しかなかったけど、わー、楽しみー!(違うったら)

さてさて、ヴァニラ下界の住人説濃厚ですね。
ヴァニラは何をしていたのか。そして今後どうなるのか!
道中で、まぁルシ絡みの先の暗い話をしてて、ヴァニラが「夢を見てもいいかな」な台詞を言うんですけど。
それが何か私の脳内で「サッズとの未来を夢みていいかな」に変換されたんですけど一体どうしたら。
PR


[979]  [978]  [977]  [976]  [975]  [974]  [973]  [972]  [971]  [970]  [969
* * *
12 2025/01 02
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
Archives

Search in blog

* * *
* * *
* * *
忍者ブログ [PR]
| Designed by A.com | Graphics by *05 free photo & Simple Life