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風邪を引いたらしいんです。
数日前から粘膜の調子が悪いなぁと思ってたのですが、それが、昨夜、喉に来た。
これはもしかしたら熱出るかも、なくらいにはっきりきっぱり来た。
で、今朝起きたら、熱は出てなかったんですが、うわー声出したくないなーな感じに痛くなってたのでした。
そういう経緯がありまして、ふと思い付いたので書きました。
■内容■
・バルフレア×アーシェ
・状態異常サイレス
・ソフトSM?
・そんなわけでR15くらいでお願いします
このところ、何か書けばエロだな……
数日前から粘膜の調子が悪いなぁと思ってたのですが、それが、昨夜、喉に来た。
これはもしかしたら熱出るかも、なくらいにはっきりきっぱり来た。
で、今朝起きたら、熱は出てなかったんですが、うわー声出したくないなーな感じに痛くなってたのでした。
そういう経緯がありまして、ふと思い付いたので書きました。
■内容■
・バルフレア×アーシェ
・状態異常サイレス
・ソフトSM?
・そんなわけでR15くらいでお願いします
このところ、何か書けばエロだな……
+ + +
風邪を引いたらしい。
喉に違和感があって、その日一日、ずっと声が出なかった。
「他にどこか、具合の悪いところは?」
バルフレアが問うたのに、アーシェはゆるりと首を振った。
熱も咳もない。ただ、声が出ないだけ。
「ま、早いところベッドに入って、大人しく寝るんだな」
言った傍から裏腹な態度を取る。
ソファに座る自分の傍に膝を突き、頬に手を伸ばしてきたバルフレアを、アーシェは無言で睨み上げた。
「移せば治るぜ」
笑いながら使い古された俗説を口にして、その唇を寄せてくる。呆れと諦め、半々でそれを受け入れる。
声が出ないこと以外、体調は悪くない。ひとつだけあった拒絶する理由は、たった今バルフレア自身が消してしまった。
「……っ」
長い指が首筋から髪に流れて、アーシェは微かに身動いだ。その体を押さえ付けるように、バルフレアが細い手首を掴んでソファに押し付ける。
唇が、顎のラインから耳許へ這う。掠める吐息に思わず声を漏らしかけて、アーシェは息を詰まらせた。
声が、出ない。
「──」
声の出ない自分に一瞬困惑して、バルフレアの瞳を探した。しかしバルフレアは、アーシェを探る動きを止めない。
手首を掴んでいるのとは逆の手が、直に触れる。その感触にまた上げかけた声はやはり音にならず、喉の奥に絡みつく。
「っ……」
探られる感触に息を呑む。与えられるばかりで発散できない感覚に、体を震わせる。
苦しい。
否、もどかしい。
「──つらいか?」
ふと、バルフレアの声がした。こちらを見ている瞳に気付いて、アーシェは知らず止めていた息を、そっと吐き出した。
「……」
ゆっくりと、首を横に振る。バルフレアが、アーシェの頭を抱いて額に軽く口付けた。
「無理はしなくていいんだぜ」
落とされた言葉に、もう一度首を振る。つらいわけじゃない。それよりも、温もりに触れていたい。
大丈夫。そんな気持ちでバルフレアの首に腕を回す。耳許で、バルフレアが笑った気配がした。
「助かった」
聞こえた言葉に、アーシェは体を離してバルフレアの顔を覗き込んだ。怪訝な表情のアーシェを見返して、バルフレアが口の端を上げる。
「燃えるなと思ったんだ」
「?」
何が。
首を傾げてみせたアーシェの喉元を、バルフレアの指が、つ、となぞった。
微かに、息を詰める。アーシェを見つめていた緑がかった榛色が、ほんの僅か細まった。
「魔法か何かで声を奪って、無理矢理犯してるような背徳感が」
「──」
声が出ない所為だけでなく、言葉を失って。
それから、アーシェは苦笑してみせた。
「呆れたか?」
でも。
笑みを返しながら、バルフレアが華奢な手を取った。常になくきつく押さえ付けられている。気付いて、どきり、と鼓動が跳ねた。
「……嫌いじゃないだろ?」
見透かしたように、低く囁く声。その声音に、ぞくりと震えが奔る。
「──」
それを、誤魔化すかのように。
答えないのは声が出ないからだ、そうとでも言いたげに。
無言のままふい、と顔を背けたアーシェを見下ろして、バルフレアがく、と笑った。
風邪を引いたらしい。
喉に違和感があって、その日一日、ずっと声が出なかった。
「他にどこか、具合の悪いところは?」
バルフレアが問うたのに、アーシェはゆるりと首を振った。
熱も咳もない。ただ、声が出ないだけ。
「ま、早いところベッドに入って、大人しく寝るんだな」
言った傍から裏腹な態度を取る。
ソファに座る自分の傍に膝を突き、頬に手を伸ばしてきたバルフレアを、アーシェは無言で睨み上げた。
「移せば治るぜ」
笑いながら使い古された俗説を口にして、その唇を寄せてくる。呆れと諦め、半々でそれを受け入れる。
声が出ないこと以外、体調は悪くない。ひとつだけあった拒絶する理由は、たった今バルフレア自身が消してしまった。
「……っ」
長い指が首筋から髪に流れて、アーシェは微かに身動いだ。その体を押さえ付けるように、バルフレアが細い手首を掴んでソファに押し付ける。
唇が、顎のラインから耳許へ這う。掠める吐息に思わず声を漏らしかけて、アーシェは息を詰まらせた。
声が、出ない。
「──」
声の出ない自分に一瞬困惑して、バルフレアの瞳を探した。しかしバルフレアは、アーシェを探る動きを止めない。
手首を掴んでいるのとは逆の手が、直に触れる。その感触にまた上げかけた声はやはり音にならず、喉の奥に絡みつく。
「っ……」
探られる感触に息を呑む。与えられるばかりで発散できない感覚に、体を震わせる。
苦しい。
否、もどかしい。
「──つらいか?」
ふと、バルフレアの声がした。こちらを見ている瞳に気付いて、アーシェは知らず止めていた息を、そっと吐き出した。
「……」
ゆっくりと、首を横に振る。バルフレアが、アーシェの頭を抱いて額に軽く口付けた。
「無理はしなくていいんだぜ」
落とされた言葉に、もう一度首を振る。つらいわけじゃない。それよりも、温もりに触れていたい。
大丈夫。そんな気持ちでバルフレアの首に腕を回す。耳許で、バルフレアが笑った気配がした。
「助かった」
聞こえた言葉に、アーシェは体を離してバルフレアの顔を覗き込んだ。怪訝な表情のアーシェを見返して、バルフレアが口の端を上げる。
「燃えるなと思ったんだ」
「?」
何が。
首を傾げてみせたアーシェの喉元を、バルフレアの指が、つ、となぞった。
微かに、息を詰める。アーシェを見つめていた緑がかった榛色が、ほんの僅か細まった。
「魔法か何かで声を奪って、無理矢理犯してるような背徳感が」
「──」
声が出ない所為だけでなく、言葉を失って。
それから、アーシェは苦笑してみせた。
「呆れたか?」
でも。
笑みを返しながら、バルフレアが華奢な手を取った。常になくきつく押さえ付けられている。気付いて、どきり、と鼓動が跳ねた。
「……嫌いじゃないだろ?」
見透かしたように、低く囁く声。その声音に、ぞくりと震えが奔る。
「──」
それを、誤魔化すかのように。
答えないのは声が出ないからだ、そうとでも言いたげに。
無言のままふい、と顔を背けたアーシェを見下ろして、バルフレアがく、と笑った。
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