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この夏、処分するのだというご本を、ごっそり譲り受けました。
割と沢山あったので、これ本当に頂いていいのだろうかと思っていたら、お代は見てのお帰り……じゃなくて、読んだ感想を聞かせて欲しい、とのこと。

それでいいのでしたら書きましょう!

ということで、感想文です。
感想文というか、いつも通り、読んだ物に対してのたらたらした呟きです。
ごめんなさい多分というかきっとお好きで買ったご本だと思うのですけど、けなしちゃったりしてる……;;


+ + +

とりあえず、大体読み終わった短編・単発の作品たちについて。
漫画小説ごちゃ混ぜ。
概ね読んだ順。

+ + +

■初恋限定。
確か全四巻ですが、二巻まで。どうしてこういう買い方するかな! 続きは買うほどでもないと見切られた?
さておき、どれだけイタイ漫画なんだと思ってたんですけど、普通に面白かったですね。
ていうかこの漫画、女性の価値は胸だとか、そういう話はしてないですよ、ね? むしろ逆というか。14歳だったら、この漫画で何かを学んでもいいと思うけどなー?
最終的に山本さんが有坂兄を胸で仕留めもとい射止めるのだったら、考えを改める。


■虐殺器官
アクション。ハードボイルド? あるいはSF。そんな感じのお話。しかし内容が高度すぎて、ある意味ファンタジーだった。
ルツィアとの関係が気になるところでした。訓練された感情の薄い人間のように見えるけど、やはり俗っぽいところはあるのだな、なんて。下世話な興味。
そして実は、小説部分よりも解説の方が面白かったり……

ところで、SFによくある架空の技術。
それがあまりに自然に当然のようにそれっぽく描かれていると、これは実在する実現されている技術なんだと錯覚してしまう。日常で普通にぽろりと「こういうのあるんでしょ?」と言って、「は?」と返された時の、あのいたたまれなさと言ったら。


■太陽の塔
携帯電話も登場する歴とした現代小説なのに、漂う昭和臭。文体のせいですね。ちょっと取っつきにくかった。しかし読みにくいながらに読み進めていたら、最後に謎の爽快感。何だこれ。
元カノを思い続ける男子大学生のお話ですが、うーん、なんていうか、うん、まあ、ぶっちゃけストーカーなので、思いこみというか思考回路がちょっと気持ち悪いところもあって、共感はしにくかった、かな。
なんて書いて、このご本の持ち主さんご本人の感想を拝見したら、わ、うわぁ、えっと。
……ごめんなさい悪気はない!(笑


■夜は短し歩けよ乙女
上のご本と同じ作者さん。なのでやっぱり昭和っぽく読むのがちょっと大変。
でしたけど、でもこっちのお話はよかったです。何たって、恋愛ファンタジー!
章を重ねるごとにじわじわ深まっていく関係性がよい。ちょっとドラマチックかつロマンチック。古本市の話と学園祭の話が特によかった。
解説が羽海野チカなんですが、解説代わりに内容に関わる絵を載せていたのですが、このお話この絵で漫画化してくれたらきっと好きだと思う!


■トラッシュカン
ポエティックな漫画。
共感できるテーマだったらものすごくはまるのだろうと思うけど、そうでないと、ただ読んで忘れてしまうだけのお話になるかな。
Live On Fleshは特定の登場人物に感情移入する必要のないテーマで、だからかこれは一番分かりやすかった。
好きかどうかでいえば、ふれるはずの未来、が一番。
恋愛もの好きですよだって女の子だもん!←


■つめたく、あまい
絵柄もストーリーも同人誌みたいな漫画だなーと思って読んでいたら、色々初出が同人誌だった。
だよね、おまけ漫画でもないのに1ページとか、商業誌で有り得ないよね。
軽く読めるそこはかとなくご都合主義のちょっとエロい漫画。
ぶっちゃけ好きです。
硬派気取る男とツンデレ女子(この二人でカップリングではない)、とても可愛いと思います。ていうか男は肉食系でなんぼだよな(ぇ
同じ作者の九月病という漫画が、兄妹物らしく一瞬おぉ!?と思ったのですけど、でもそこに絡むのが兄の同僚OLか……
同僚男だったらよかったのに←


■鞄図書館
一巻のみ。
これもファンタジーですね。
もっとページ数使って、ある程度有名な作品を絡めてその本を借りたキャラの物語を深く掘り下げれば泣ける話になったりするんじゃないかな、と思ったりもするんですけど。
でもこれは、結局は鞄と司書さんのお話なのかな。
一話目を読んで「すごいおじさん主人公なのにアクションファンタジー!?」と思ったんですけどアクション的なのはそれっきりだった(笑


■羣青
上巻のみ。
すごいと評判の漫画、という事前知識だけあったので、「上巻だけ!?」とちょっと愕然とした。

一読して、ちょっとググって、漫画界の裏話を知ってしまった。金銭的な厳しさとか。ネットの一隅とはいえ一応自分の作品を公開している身として、僭越ながら共感できる部分もあるというか同情するというか。猫……。
業界の底辺(と言っては失礼ですが)の事情を知った直後に、とある雑誌の某人気漫画の、アシスタントさんたちが描いた四コマ漫画を読んで。
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「仕事量多い! その分給料も多いはず、原稿の束は札束と思え!」
「この職場好きな物食べられるからね」「今日も高いの食べちゃいます♥」
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格差になんかやるせなくなった。

内容についての感想は。
えーと。
絵柄に色気がないですよね……って、あ、別にいらないですねそうですね。でも表紙絵だけ見て、これ男性だと思ってました私(何故) デフォルメ絵は可愛い。
お話は、評判通り、確かにすごいです。綺麗事一切無しというか。
でも、えー、うーん。
なんか、内容にあれこれ口出しされた作品らしいので、何を言っていいんだか……
とにかく、複雑で愚かで取り返しが付かなくて絶望的。かな。
この先どうなるんだ。
上巻最後の彼女さんと両親のお話。が唯一の救いですね。この両親の存在が、このお話のオアシス。


■HER
女の子って可愛いよね!
というのがテーマらしい。
可愛いと愛でるよりは、あーあるある、なんて思って読みましたが、面白かった。今回頂いたご本の今まで読んだ中で、一番。
萌える、とかじゃないけど、つい何度も読み返してしまう感じ。
同じ作者さんのLove,Hate,Loveが、年の差恋愛の話っぽいので気になる。
しかしこの作者さんの作品説明、いちいち処女って出てくるけど、そこそんなに大事なの?(笑


+ + +

とりあえず、以上!
残りはまた読んだら適宜書きます。
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